高辻麗の消失

ナナニジにとって11月は悲しい季節だ。

長い長い夏がすぎ、すっかり短くなってしまった秋の最中。

すこしずつ冬の足音が聞こえはじめる11月。

その知らせは、突然過ぎた。

 

10月後半から高辻麗は体調不良ということで、イベントや収録の欠席が続いていた。

冗談で友人と、

「アニラのレッスン、れったん間に合わねんじゃね?れったんいなかったら困るなー」なんて、呑気に話してた。

 

ただ、嫌な予感はどこかにあった。

そう、2019年の花川芽衣の時とまったく同じ予感。

言っても詮無きことだし、的中するわけないと願っていたけれど。

なぜかナナニジに関しては嫌な予感ばかり、的中してしまう。

2021年11月1日、高辻麗は突然僕の前から「消失」してしまった。

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ナナニジ4周年なので、この1年の僕とナナニジの話をしようか

もうあの日から1年が経っていた。

花川芽衣とお別れしたあの日、世間はクリスマス・イブで浮かれているというのに僕は一人放心していた。
2週間前にあった公式からのリリースがある前から、ある程度覚悟はしていたんだけど。

実際、夏のナナニジライブ定期公演あたりから彼女は休みがちになっていたし、体の線はドンドン細くなっていた。
傍目からもなにか良くないことが起こっているのは一目瞭然だった。

 

2019年12月24日のBirthday Event 2019。
当日、高辻麗が急遽体調不良でステージ欠席が決まった。

そして、挨拶だけの予定だった芽衣は、最後のステージに立った。
歌ったのは数曲だったし、アニメの主題歌となる新曲には組み込まれていなかったけど。

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一番泣きたいはずのメンバーはみんな笑顔だった。
僕も泣いた。でも笑おうとした。うまく笑えていたとは思うけど、すべて終わったと思った。夜通し飲んで、気がついたら朝になっていた。
今まで味わったことのないくらい非道い二日酔いで、翌日の仕事は体調不良で突発で休んだ。

花川芽衣という存在が、「偶像」から「概念」になったあの日。
「未来があるから」はあの日から色を失い、僕の中で未来がない曲になった。

 

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